- 脣
- くちびる【唇・脣】〔上代は「くちひる」か〕(1)口のふちの, 薄い皮でおおわれた柔らかく感覚の鋭い部分。 飲食や言語を発するときに重要な役目をはたす。(2)花びら。 花弁。
「花のゑまひの~も見ず/永久百首」
~亡(ホロ)びて歯(ハ)寒し〔左氏伝(僖公五年)〕互いに助け合っていた一方が滅びると, 他の一方も孤立して危ういことのたとえ。 唇つきて歯寒し。~を反(カエ)・す悪口を言う。 唇を翻(ヒルガエ)す。「春日大明神捨てはてさせ給ひけりと, 万人~・しけり/保元(中)」
~を噛(カ)・むくやしさやいきどおりをこらえるさまを表す語。~を尖(トガ)ら・す不満げにものを言う。 不満げな表情をする。 口をとがらす。~を翻(ヒルガエ)・す「唇を反(カエ)す」に同じ。「見る人眉をひそめ, 聴く人~・す/太平記 1」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.